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公務員試験の論文で「いじめ」等の教育問題は非常に難しい

公務員試験の論文では、しばしば「いじめ、体罰」などを中心とする教育問題についてテーマが与えられることも多いです。私自身、こういったテーマは非常に苦手です。というのも、私自身の考えにおいても、他の人の考えを聞いても、解決することはおよそ不可能だと考えているからです。だから、論文を書くにあたって、自分の中でこれをやれば絶対に上手くいくだろう。いじめが減るだろうという現実的に実行可能な案を提案することが多分できないからです。だからといって、いじめをなくすことは不可能と論じてしまうこともできないジレンマを抱えています。他の人の意見を聞くといじめが起きる原因に「子供のコミュニケーション不足」が挙げられています。コミュニケーション不足といじめの発生にどう関係があるのか?私には理解できないのです。コミュニケーションに原因を見出すのは勝手なのだが、その理由がだいたい述べられておらず、コミュニケーションがとれていないと、どうしていじめが増えるのか?よく分からない。

 

以下の動画でも、いじめをする側の人間にコミュニケーション能力が不足していることを理由に挙げており、学校生活で溜まったストレスをコミュニケーションを通じて発散できないから、いじめや暴力行為に走る。と話しているけど、本当そうでしょうか?これ多くの人も賛同してもらえるかな?と思うんですけど、いじめをする側の子よりもいじめをされる側の子の方がコミュニケーション能力という意味では不足している傾向があるのではないでしょうか?いじめをする側の子って、スクールカーストでも割と上位で、クラスの中である程度中心に位置するような子たちで、どちらかというコミュニケーションは積極的にとれるほうじゃないか?と思います。逆にいじめを受ける側の子はおとなしくて、なかなか抵抗できなくて、言い返せなくて、とコミュニケーション能力がやや不足している子が多いように思うのです。だから、コミュニケーション能力の不足といじめをする、しないはそんなに関係があるか?と思うのです。

 

 

私が考えるいじめが起きる要因というのは大きく分けて2つです。いじめが起きないように監視する人間の不足、いじめという善悪の判断が子供に及んでいないことです。いじめを監視する人間については、だいたいの人は教師が担うべきと考えているかもしれないけど、教師は昨今伝えられているように、業務の幅が際限なく行われ、とてもじゃないが、いじめの発生の有無について監視するほど暇ではない。勉強を教える以外でも様々な業務に負われており、教師のブラック化なんていわれているほどです。今の教師は本当にブラック企業並の業務を強いられている人も多く、彼らにいじめ問題の原因を押し付けるのは不適切だし、彼らに解決を委ねてもそれは到底不可能だと思います。じゃあ、誰がやるか?いないんですよ。本当なら、警察官とかをそれなりの人数配備すれば、間違いなくいじめは減りますよ。というか、ほぼなくなるんじゃないですか?でも、それは無理でしょう。警察官も足りないです。警察官じゃなくても同様かもしれない。要は四六時中教室の内外を監視して回る人がちゃんといれば、いじめの発生率は大分下がると思うけど、そういう人を実際に用意するのは厳しい。というわけで、私のいじめの発生原因のうちの1つ目については解決不可能に近い。

 

そして、もう1つのいじめという善悪が子供に根付いていないということです。大人になれば多くは理性を従えるから、子供と比べて善悪の判断はしやすいはずですが、子供はそれが上手くいってくれないことが多々あると思います。いじめは犯罪とほぼ同義だといって良い部分もあると思うので、犯罪をなくすためには刑罰を用意して、抑止力を保ち、警察官などを配備して、監視させたり、教育を通して犯罪を起こさせない人間を育成するといった試みがなされているでしょう。このうち、刑罰に関しては、いじめの問題では当てはまらないと思うので無視するが、警察官の配備については、いじめの問題については先ほど実現が不可能だと述べました。残る教育を通じての物事の善悪を学ばせるというのが現実的に1番できることだと思います。それも効果があるか?は分からない。大人だって犯罪はするのだから、子供だって、いくらいじめがよくないと言ってもいじめをする子がなくなることはありえないと言って良いでしょう。ましてや説得するのは子供なのだから、大人と違ってちゃんと納得してくれる、説得させられるか?は分からない。

 

いじめを犯罪を同じように考えると、すでに述べたように刑罰等で抑止力を作る。警察官等が監視する。いじめはよくないことだと教育を徹底させる。この3つが主な有効な策かな?と思いますが、現実的に可能なのは3番目のみだと思う。その3番目についてもどこまで効果があるか?は未知数です。それはいくら教育を通じて説得しても、それは説得する側の理論を押し付けているに過ぎず、いじめをしてしまう子の内面を理解してはいないからです。犯罪にしろ、いじめにしろ、おそらくきっかけ(原因)があるはずなのです。それは普通の子ならまず経験しないような特異なきっかけ(原因)だと思います。上の動画でも、今の子たちはストレスが溜まっていると話されている。それは事実だと思う。普通はストレスが多少溜まるくらいなら何でもないと思うのだけど、そのストレスの溜まり方が尋常じゃない場合、その量や質が異常な場合に子供たちをいじめへと走らせるのではないか?と思うのです。

 

犯罪が起きるきっかけも同様だと思っていて、ある人を犯罪へと走らせるきっかけは、普通の人ならまず経験しないような不運だったり、理不尽な出来事を経験したからこそ、そこが大きいように思います。それが犯罪に走らせる誘因になってしまうと思うのです。普段犯罪者を叩いている人も、いつ自分が何をきっかけにして犯罪者になるか?分からないということです。犯罪に走らせてしまうような特異なきっかけ(原因)を経験していない人に、犯罪に走る人の気持ちは間違いなく理解できないと思いますよ。いじめも多分同様だと思うのだけど、その特異なきっかけ(原因)を抱えている子にとっては、その悩みまでを理解してもらえないと、いくら説得をしても、「どうせ、あんたにはオレの気持ちなんて分からないよ」と思われて聞いてもらえないでしょうし、いじめをやめることはしないと思う。そういう意味では、学校側がやるべきことは子とそれを取り巻く周囲の環境について調査して、何か問題を抱えていないか?を把握し、それが判明した場合には子と話をする機会を設けること。一種のカウンセリングをしていくことではないか?と思います。何らかのきっかけ(原因)からいじめへと走らせる誘因が生まれた場合に、その誘因をできるだけ早い段階で見つけて摘み取るというのが大切になってくるのです。自分の悩みのはけ口を見つけられないという意味では、一種のコミュニケーション能力不足といえるのかもしれないですけどね。

 

ただ、方途は見出せても、それを実際に実現できるか?という問題がまた残る。教師は先ほど言ったように忙しくて、それどころじゃないし、カウンセラーだって、そんなに何人も全国の学校が配置できるとも思えない。いじめを減らす、なくすための方とは見出せても実現が非常に困難というのは避けられないと思うのです。地域の人に協力してもらうという手もあるが、それもやってみないと分からない面も多く、それが実現するか?そして実現した場合には成功するか?は未知数だと思います。そういうことを踏まえて、世の中ら犯罪が一向に消える気配はないし、それを踏まえると同様にいじめが消えるとも思えないのですね。いじめに至るまでのメカニズムは仮に見えたとしても、それをいじめ発生前に寸断できるか?は非常に難しい問題だと思います。残念ながら。少しずつ数を減らしていくということはできるかもしれないけど。

 

最後に1つ言っておきたいのは、1番成功する確率が高くて実現が可能な策というのは、いじめを受けた側が反抗することです。これはいじめを受けた側の子の匙加減でできることですから、実現可能性は高く、かついじめをする子にとって1番ダメージがあるやり方だと思う。いじめを受けた経験者も語っていたことだけど、いじめられて歯向かっていくと、意外な反応に驚いたのか?はたまた自分たちに危害が加わると思ったのか?いじめっ子が離れていったんだそうです。死体蹴りじゃないですけど、何の抵抗もしてこないからこそ、いじめっ子も何の躊躇いもなく、引き続きいじめを行えてしまう側面もあると思います。逆に抵抗すると、こいつヤバそうだ!もうやめようぜ!と思ってくれるかもしれない。いじめ問題はほぼ全ての人が、周囲の人がどうするか?しか考えないと思うのだけど、1番大切なのは周囲がどうするべきか?じゃなくて被害を受けた子自身がどうするべきか?そこを考えさせるのがいじめ根絶への1番の近道のように思います。この策については行政としてできることがそれほどなく、かついじめられる側に原因を押し付けるような論じ方なので、公務員の論文としては不適切と判断される可能性もあり、私なら書けないでしょうね。そういう意味で、冒頭でも話したように、公務員試験の論文で、いじめなどの教育問題が出たら、私のとって書ける抜本的な解決策はないのです。

 

 

 

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