特別区の職員採用試験で合格を目指す人を応援するブログ

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公務員試験の面接でコミュニケーション能力を見る必要あるの?

公務員にコミュニケーション能力は必要でしょうか?多分、予備校で講義を受けている人とか、市販の面接対策本なんかを読んでいる人は、今野公務員試験はコミュニケーション能力が大切といったことを聞いているかもしれませんが、じゃあ、そもそもコミュニケーション能力って何か?っていうと、それを具体的にこういうものって説明できますか?実際、採用する側がコミュニケーション能力のある人を求めているとしたら、完全に採る側がコミュニケーション能力ないですよね。そう、「コミュニケーション能力」と言う言葉を聞いて、これだ!って確実にいえるものがないからです。範囲が広すぎるんですよ。だから、コミュニケーション能力が必要と言われても、結局、どういう能力が必要なのか?伝わってこないのです。民間企業の採用の場ではよくあると思うのですが、コミュニケーション能力という言葉を使う人ほど、コミュニケーション能力はないと思います。

 

さて、じゃあ、公務員が仕事をするときにそのコミュニケーション能力は必要でしょうか?コミュニケーション能力って何か?という問題がまだ残っているわけですが、いわゆる、饒舌さを表すコミュニケーション能力とは違うと思います。公務員に必要なのは。他の職員と連携して仕事をするような場面、住民と相対する場面で主にコミュニケーション能力は必要だと思いますが、そこでいうコミュニケーション能力というのは、意思疎通と説明能力だと思います。意思疎通というのは、非常に単純なことで、相手の言うことを正しく解釈し、こちらの言うことを正確に伝えることです。そして、説明能力というのは、正しい知識を持って、それを相手に伝える能力、筆記試験等で培った知識や仕事を通して得た知識、経験をもとに、住民等に対応する能力ですね。それをコミュニケーション能力と呼ぶのが適切か?という問題はあるものの、公務員に必要なコミュニケーションを図る上で大切な能力はそこじゃないでしょうか?

 

職員同士の会話でそんな問題が起きることはそうはないと思うのですが、住民との関係において問題が起きることはあるでしょう。そのときに必要なのは、先ほど言ったように正しい知識です。それをもとにしてきちんと説明をする。そして、クレームみたいなことを言ってくる人も中にはいるでしょうけど、そういう人への懐柔的な対応ですね。そこが求められていると思います。公務員にコミュニケーション能力が必要と言われるときの大部分というのは、このあたりで問題になってくると思います。じゃあ、そのコミュニケーション能力は面接でどうやって見ているか?または見られるのか?そもそも見られるのか?最初の意思疎通の能力は見ることができるでしょう。必要な知識も筆記試験を通ったならば、備わっていると客観的に評価できると思います。問題は説明能力の部分です。これを面接で見るというのは非常に難しいと思うのです。

 

いや、客観的に見れば説明能力は見ることができると思うんですよ。それは面接カードに沿った質問で、そこに書いたことは自分がある程度詳しいこと、経験したことを書くわけですから、面接官の質問に対して説明をして伝えていくことを通して、その人の説明能力を見ることはできそうなんですが、私は見ることはできないと思うのです。それは住民と実際に接して説明等をしていく場面とは状況が違うからです。住民に何か苦情を言われたときに、理を尽くして説明する状況というのは、ある意味正論をぶつけて良いわけじゃないですか?言い方にトゲがないようにしないといけないでしょうけど、正論や事実をそのまま言って「分かってくれませんか?」と、納得してもらうように促す作業になると思うんですよね。それが公務員の仕事だから、それを全うするわけじゃないですか?そして、それを全うして問題はないはずです。でも、面接はそんなことよりも自分が受かるか?どうかがまず最優先じゃないですか?そこで受験生から話される事柄は、ある意味空気を読んだものであるということ、受かるためにチョイスされた話だということです。

 

説明の仕方もそうだけど、説明の内容について、自分の思っている本心をそのまま面接官に話せないケースが多いのです。実体験であれば、説明もある程度しやすいと思うのだけど、どうしても面接という性質上、実体験じゃない、本当に思っていないことをある程度作って話さないといけないじゃないですか?分かりやすい例でいうと、アルバイトについての話を面接でするとして、面接官から「どうしてそのアルバイトをしようと思ったのですか?」と聞かれたとします。「時給が高かったから」と本心では思っていても、何かそれはそのまま言いづらいですよね。「接客経験を学べそうだったので」といった理由を作って話すかもしれない。すると、接客経験なんて別にバイトに求めていないのに、それを面接で話さないといけないとなると、当然、説明するのも難しい。本心でもなければ、実体験でもないことを上手く赤の他人に説明するのはハードルが結構高いと思うのです。

 

その後、追加質問で接客についていろいろなことを聞かれると思います。そういうことが何回も繰り返されるわけですよね。面接って。ほとんどの話が作り話と言う人もいるかもしれないけど、それを面接官に分かってもらう、ちゃんと納得してもらうだけの説明をするのは難しい。本心を言ったら、実際評価を下げる面接官がいると思うと、やはりそのまま話すのは難しいのです。ここが実際の住民に対する公務員としての仕事で発揮するいわゆるコミュニケーション能力と面接で話すときのコミュニケーション能力の違いなのです。だから、面接という性質を考慮すると、その面接において、公務員に必要なコミュニケーション能力が見られるのか?というと、結構疑問なんです。だから、面接において一見コミュ障っぽい人がいても、その人が実際に仕事をしているときも同様であるとは限らないと思います。必要な知識を持って、面接以外の場できちんと意思疎通ができていれば、面接でちょっと喋りが上手くなさそうな人も案外仕事こなせるような気がするのです。

 

 

公務員試験 現職採点官が教える!合格面接術 2016年度

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